【意外と知らない】夏の暑さのうんちく｜「真夏」はいつまで？「残暑」はいつから？夏至との関係も解説

今年もいよいよ夏本番！静岡のジリジリとした日差しを感じる毎日ですね。ところで、普段何気なく使っている「真夏」や「残暑」といった言葉には、暦の上でちゃんとした定義があるのをご存知でしたか？

この記事では、知っているとちょっと自慢できる「夏の暑さ」に関するうんちくや、意外と知らない「残暑」の定義、そして昼が最も長くなる「夏至」について、静岡の気候にも触れながら分かりやすくまとめてみました。

■目次

一年で昼が最も長い日「夏至」ってどんな日？

まず、本格的な夏の始まりを告げる「夏至（げし）」について解説しましょう。

これは、地球の地軸の傾きによって、北半球が一年で最も太陽に傾くために起こる現象です。静岡を含む北半球では、夏至の日に太陽が最も高い位置に昇り、日の出から日没までの時間が最も長くなります。

静岡では、夏至の頃は梅雨の時期と重なることが多いですが、晴れた日には一年で最も長く太陽の光を感じられる日となります。この日を境に、少しずつ昼の時間が短くなっていくと思うと、夏の終わりが少しずつ近づいているのを感じますね。

体感的に暑さが増してくるこの時期、暦の上で夏の暑さが最も厳しくなるのは「大暑（たいしょ）」にあたります。

この期間は、一年で最も気温が高くなると言われ、静岡でも連日厳しい暑さが続きます。海水浴や花火大会など、夏のイベントが盛り上がる時期でもありますね。この時期が、まさに「夏の真ん中」であり、「真夏」と呼ぶ期間です。

夏至は、太陽の光が最も長く降り注ぐ日ですが、地球の気温はすぐにピークに達するわけではありません。これは、太陽から受けた熱が、地球の表面（特に海や地面）に蓄積されるのに時間がかかるためです。

夏至の後も、地球が太陽から受け取るエネルギーは、放出するエネルギーを上回る状態が続きます。その結果、気温は少しずつ上昇し続け、一般的に7月下旬から8月上旬にかけてピークを迎えます。

このピークを迎える時期が、「大暑（たいしょ）」にあたります。

つまり、夏至は「昼の長さのピーク」であり、気温のピークではないということです。気温は、地球が熱を蓄積していく時間差によって、少し遅れてピークに達します。

連日の暑さにうんざりしてくる頃ですが、暦の上ではすでに秋が始まっていることがあります。この「秋の始まり」以降の暑さを「残暑」と呼びます。

「立秋」は「秋が立つ（始まる）」と書くように、この日から暦の上ではもう秋なのです。静岡でも、立秋を過ぎると朝晩の空気が少しずつ変わってくるのを感じる方もいるかもしれません。虫の鳴き声も朝のセミから、夜のコオロギに変わってきてますね。

ですから、たとえ日中の気温が30℃を超えるような暑い日でも、立秋を過ぎていれば、それは「残暑」ということになります。まだまだ暑い日は続きますが、暦の上では季節が移り変わっているんですね。

夏の挨拶である「残暑見舞い」は、暦の知識があると送るタイミングを間違えません。

立秋を過ぎてから「暑中見舞い」を送るのはマナー違反になるので、覚えておきましょう。